
障害福祉サービスの年齢制限のお話
障害福祉サービスの年齢制限について、全体像を整理して解説します。
結論から言うと、「法律上の上限」はありませんが、「優先される制度」が年齢によって変わるのが大きな特徴です。特に、18歳(成人への移行)と65歳(介護保険への移行)が重要な分岐点となります。
障害福祉サービスは、年齢層によって根拠となる法律が変わります。
[注意] 15歳以上の場合、本人の状況や児童相談所の判断により、18歳を待たずに成人向けの「障害福祉サービス」を先行して利用できる特例があります。「65歳の壁」「18歳の壁」については、別ページに用意しました。
| 年齢 | 根拠となる法律 | 主な呼び方 |
| 児童期 0〜 18歳未満 | 児童福祉法 | 障害児通所支援 主に「療育」と「家族支援」が中心です。 ❶児童発達支援: 小学校入学前の未就学児が、日常生活の訓練や集団生活への適応を学びます。 ❷放課後等デイサービス: 学齢期(小中高)の児童が、学校帰りや休業日に生活能力向上のための訓練を行います。 ❸居宅介護(ホームヘルプ): 自宅での入浴や排せつの介助を受けられます。 ※支援学校・支援学級は大きなくくりで言えば福祉サービスと言えますね |
| 移行期 15〜20歳前後 | 「学校から社会へ」の準備期間です。 進路相談: 特別支援学校高等部などを卒業する際、就労か生活支援かを選択します。 18歳の壁: 18歳(特例で20歳)になると、児童福祉施設から障害者支援施設へと切り替わります。 | |
| 成人期 18・20 〜 64歳 | 障害者総合支援法 | 障害福祉サービス(居宅介護、就労支援など) 「自立」と「社会参加」が中心となります。 ❶働く(就労支援) ・就労移行支援(一般企業への就職を目指す) ・就労継続支援A型・B型(福祉的就労) ❷日中活動 ・生活介護(常に介護が必要な方の入浴・食事介助や創作活動)・・・デイサービス(施設で過ごす) ❸住まい ・共同生活援助(グループホーム)(地域のアパート等で共同生活) (注意)施設入所は介護給付の対象ではありませんが「施設入所支援」に該当します。 ❹手当・年金 ・障害基礎年金(原則20歳から受給可能) |
| 65歳以上 | 介護保険法(優先) | 介護保険サービス |
一部のサービスには、独自の対象年齢が設定されています。
- 就労移行支援・就労継続支援: 原則として65歳未満が対象です。ただし、65歳になる前まで継続して利用していた場合や、一定の条件を満たす場合は65歳以降も利用できるケースがあります。
- 障害児入所施設: 原則18歳までですが、必要な場合は22歳(令和6年4月改正により延長)まで延長して入所を継続できる仕組みがあります
福祉サービスとは別に、お金の支給(年金)についても年齢が重要です。
- 受給開始: 20歳から(20歳前に障害を負った場合)。
- 初診日の制限: 原則として、障害の原因となった病気やケガの初診日が65歳に達する日の前日までである必要があります。



障害者福祉サービスの具体的な内容について
なおここで取り扱うのは18歳から64歳までが対象の「障害福祉サービス」です。
「障害者福祉サービス」については制度が広範多岐にわたるため、全体像を掴むのが少し大変かもしれませんが、大きく分けると「自立支援給付」と「地域生活支援事業」の2つの柱で構成されています。以下のサービスも年齢制限がかけれている場合があります。
主に身体的な介助や、生活全般のサポートが必要な方向けのサービスです。
居宅介護(ホームヘルプ): 自宅での入浴、排せつ、食事の介助。
重度訪問介護: 重度の肢体不自由があり、常に介護が必要な方への総合的なサポート。
生活介護: 施設に通い、日中の入浴・食事介助や創作活動を行う。
短期入所(ショートステイ): 介護者が病気などの際に、施設に短期間宿泊する。
自立した生活や、働くことを目指す方向けのサービスです。
自立訓練: 自立した日常生活を送れるよう、身体機能や生活能力を訓練する。
就労移行支援: 一般企業への就職を目指し、スキルアップや就職活動を支援する。
就労継続支援(A型・B型): 一般企業での就労が困難な方に、働く場を提供し訓練を行う。
共同生活援助(グループホーム): 夜間、共同生活を送る住居で相談や家事のサポートを受ける。
「どのサービスを使えばいいかわからない」という時に、計画を立ててくれるサービスです。
計画相談支援: 相談員がサービス利用計画の作成や、定期的な見直し(モニタリング)を行います。
各種のサービスを利用する前に「相談事業所(相談員)」との面接と契約が必要です。
基本的にはお住まいの市区町村の障害福祉窓口がスタート地点になります。
相談・申請: 市役所などの窓口で申請します。
調査・判定: 状況の聞き取りや、必要に応じた「障害程度区分」の認定が行われます。
計画案の作成: 相談支援専門員と相談して、どのようにサービスを使うか決めます。
支給決定: 市区町村から受給者証が交付されます。
契約・利用開始: 利用したい施設や事業所(へルパーステーション)と契約して開始です。
ポイント:料金について サービスの利用料は、原則として1割負担です。ただし、所得に応じて「ひと月あたりの負担上限額」が決まっており、多くの方は無料(0円)または数千円程度で利用されています。
※各種の自己負担についての詳細は以下の項目をクリックしてください。